開会挨拶 21世紀水倶楽部 安藤茂副理事長
本日は21世紀水倶楽部 秋の研究集会にご参加いただきましてありがとうございます。また、今日のテーマでございます「閉鎖性海域と下水道高度処理 −どこまでやるのか!」の講師をお引き受けくださいました山口大学の浮田先生と国土技術政策総合研究所の藤木部長には厚く御礼申し上げます。
さて、下水道普及率は7割を超えるまでになり、公共用水域の水質が着実に改善してきておりますが、東京湾や瀬戸内海ではまだまだという意見もあります。閉鎖性水域の水質改善には下水の高度処理によるりんや窒素の削減が大きな役割を果たしており、さらに削減すべしという意見がある一方、漁獲量の減少などから栄養塩類の削減はもういいのではないかという意見も挙がっているようです。
先日、米国ノースカロライナ州でフィステリアという鞭毛藻類が異常発生し、魚が大量に死に、その毒素によって人間も病気になったという記事を見つけました。記事では呼吸困難になったり、場合によっては擬似アルツハイマー症のような症状が現れたりするそうです。
自然界にはまだまだわからない現象が起きています。今日のテーマもすぐに結論が出るようなものではないと思いますが、皆様にとって有意義な日になるよう願っております。