木更津の干潟(盤州干潟)見学会報告 2015/5/19 21世紀水倶楽部 2015.8 亀田 |
7回目となる木更津の干潟見学会を企画した。昨年とほぼ同じ5月19日の大潮の日。諸事情により実施日の決定が遅くなり、声をかけたのは常連になってしまい、参加人員は4人と少なかった。昨年と同様アサリの生息密度は高く、岸近くから相当沖まで小さいアサリがけっこう生息する一方、食べ頃の少し大きなアサリは多くなかった。また、バカ貝など他の貝も非常に少なかった。熊手で掘って、いくつもの小さいアサリのなかから土産用の少し大きいものを選ぶような状況。収穫量は昨年と同じ1.5kg程度。今年も貝殻模様が様々で面白く、ホームページに載せることに。 アサリの芸術2 少し沖の方で、糸を出して少し大きなアサリにしがみついている稚貝を発見。わざわざ糸をだすというのはエネルギーを大きく消耗することになる。貝類がほとんどいない多摩川河口干潟ではけっこうのアサリ稚貝が糸で大きな貝とつながっていた。たまたま見つけたのでよく分からないが、木更津も稚貝が流されやすい底質になっているような感じであった。以前潮干狩り場管理の人にアサリの生息量が年ごとに大きく違う要因として、稚貝が大風で流されてしまうからと聞いたことがあった。筆者はアサリが全国的に減少している問題について、土砂流入が減って、稚貝が流されない安定した底質になっていないからではないかと考えている。伊勢湾では生息環境改善のためダム堆砂を干潟に入れたりしている。 大潮でしか行けない沖の方ではアサリなどが殆どいない一方、アサリを捕食するツメタ貝のお椀型の卵塊が多かった。 今回、イソギンチャクを発見。浮遊物が多いこんなところでよく生きているもの。 桃色の植物の苗のようなものを沢山出しているミズヒキゴカイという生物もはじめてであったがこちらはけっこう生息していた。 大型の耕耘機で干潟をかき回していて、どうも底質中の嫌気化抑制を目的としているようで、機械は比較的新しかった。 写真 少し大きな貝と糸でつながっている稚貝 |