木更津の干潟(盤州干潟)見学会報告 2018/06/15 NPO21世紀水倶楽部 亀田泰武 9回目となる木更津の干潟見学会を企画しました。一昨年は5月8日の連休最後の日曜日で多くの人出がありましたが、今年は1月遅れの梅雨での実施となり、来場者は数えるほど。今回の見学会参加人数は6人でした。水倶楽部からは4人参加。 当日の潮の状況ですが、潮位表で東京は14日が新月で、満潮が5:04の202cmと18:51の202cm、干潮が12:03の−5cmでした。 集合時間の10時前雨は降っていませんでしたが、干潟に到着したらポツポツ降り始め、けっこうひどくなったりし、寒く、良好な状況ではありませんでした。参加者に寒い思いをさせて申し訳ない。今年は5月の大潮の頃に日程の都合がつかず6月になりましたが反省するところです。 岸から少し入ったところで熊手を入れはじめ、アサリ稚貝と巻き貝のキサゴがいました。これなら期待できるかもと考え、その後沖の方に移動しましたが、3百メートルより先では、アサリも他の貝もいませんでした。 小学生らしい子供など人がいる2百メートル付近に戻ったところ、小型のアサリに遭遇。 所々、けっこう密に生息していましたが、皆3cm内外の小型で、商品サイズのアサリにはお目にかかれず。 貝殻模様から地元産のように見えますが、存在が狭い地域に限られ、しかも小型ばかり。 4年前からはじめたアサリ貝殻の模様写真はこちら アサリの芸術4 また、潮干狩り客のために撒いていると思われるよそからのアサリがいなかったことがあります。 驚いたのがハマグリで6人で計8個。サイズも4cmくらいとアサリよりも大きかった。自分も一つ取りましたが、これまでの10年近い見学会で2cmくらいの小さいのに一度お目にかかっただけ。 バカ貝、シオフキなど相変わらずあまり姿を見ることがありませんでした。マテ貝も見ることがない状態が続いています。ツメタ貝はいたものの、独特のお椀型の卵は少なかった。一昨年よりも更に減っていて時々見かける程度。 雨と寒さであちこち動けませんでしたが、気がついたのが、掘りあとのように至る所でこぼこになっていたこと。多数の人が潮干狩りにきたせいだろうか。またキサゴが全面的に見られたこと。なにか生息に非常に恵まれたことがあったのでしょうか。 一部地域に小型の地元産と思われるアサリが偏在していたこととアサリより大きなハマグリがいたことをどう考えるかですが、 一昨年の見学会で、小型アサリの比率が少なく、稚貝が殆ど見られなかったことから、2年前と3年前にアサリ稚貝が殆ど着底できなかったことで今年商品サイズのアサリがいない状況になったと推定されます。また、 昨年に岸から2百メートル付近のアサリ稚貝の着底率が非常に高かったため、その付近の小型のアサリが多くなったと思われ、これらの小型アサリが取り尽くされないなら来年は商品サイズのものが取れるでしょう。また、アサリよりも着底率が高いと考えられるハマグリが一昨年にある程度着底し、今回少し取れたと推定されます。千葉県ではハマグリの育成策を実施しているそうで今後ハマグリが不定期にある程度取れることが続くようになるでしょう。 沖の方に貝類がなにもいない状態が続いているのは大問題です。干潟では普通、沖の方はあまり人も行かないため、大きな貝が多く生息するのですが。 |
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