1,はじめに 東京湾大感謝祭は初開催が2013年秋で、横浜赤レンガ倉庫を中心に週末に開催され、NPO21世紀水倶楽部は一昨年まではGKPの出展でのお手伝いであったが、昨年から東京湾再生官民連携フォーラム参加団体事務局から無料で展示のテントを用意するという案内があり、出展させてもらっている。
東京湾大感謝祭は、市民や企業、団体と国や自治体がともに、海の再生を考え、行動するきっかけを提供する場として、4会場に分かれ、各種展示、シンポジウムのほか水陸両用飛行艇の発着、海上保安庁による救助訓練、なども行われるもので今年の参加者は10万1千人。
このうち赤レンガ倉庫広場では10月26,27の2日間にわたり各種展示やイベントが企画された。
2,展示の内容
赤レンガ館前の広場にテント村をつくり、展示やイベントが実施された。東京湾再生官民連携フォーラムの共有テント(海の学び場)内に参加団体である学校、研究機関、NPOなど15団体が展示、実演を2日間にわたって行った。
NPO21世紀水倶楽部はパネル4枚、クイズ用のイーゼル、机といす2脚を申し込んだ。
パネルは活性汚泥法の説明、NPO活動概要の説明、下水道展で出展した世界のトイレ、内湾の環境に関連する過去の研究集会などの抜粋についてのパネル。クイズのパネルは前面に設置したイーゼルに設置。
今年のテントは会場中心のイベントステージに面していて、水倶楽部は主な通路側で場所としては良かった。
展示の方針としてはテント外のクイズから、中の活性汚泥法の説明に誘導し、興味のありそうな人に他のパネルも説明するものであった。景品は正誤に関わらずコースターか消しゴムを渡していた。特に関心の深い人などにひょうたん、クリアファイルを渡していた。展示作業については会員10人が参加し、設定や説明のため毎日3~4名が会場に駐在した。
3,クイズ
足を止めてもらうために少ない2問とした。1が東京湾水面の曲面度合い、2が湾流域74カ所の下水処理場電力消費のこと。参加の存在感を持ってもらうため、男性、女性、子供別のシールをはってもらった。子供がシール貼りを好むこともある。クイズ1は最近のベストセラー「ファクトフルネス」にならって、答えが意外なものになることにした。東京湾が曲面で中央がどれくらい盛り上がっているか聞くもので、ほんのちょっとした水位差で流れる水のことを考えると55mという答えは驚きであるが、正答率は35%でランダムの選択と同様であった。55cmというのが多いと思っていたが18%と少なかった。
下水処理場消費電力は正答率が7割で、結構電力を使っているという説明のこともあるが、電力を使っているということが認識されているもの思われる。
感謝祭の来場者は27日日曜日の方が多かったが、水倶楽部のコーナーで張られたシールは少なかった。これは音楽の演目の中で大音量のグループが多かったためで、会話が出来ず、立ち寄ってもらえなかったことによる。広場の広さから、大きすぎる音量であった。
4,その他
東京湾大感謝祭はいろいろなイベントがあり、10万人規模の参加者があり、GKPでは東京ワンダー下水道という特設テントで、微生物観察、クイズなど下水道について学べるようになっているほか、イベントステージで栗原理事と水の天使が出演して様々な紹介を行っている。
テントにはいろいろな人が来られ、他のイベントでは会えないような環境問題に詳しい人も多い。
今回は、同じテントで東京湾の水環境を説明するコーナーに参加している、毎週のようにお台場の海に潜っている歯科女医さんと話しが出来た。
ラグビーの試合があったせいか外国人もけっこう見られた。英国からの見物客に声をかけて、活性汚泥法パネル説明文の中の、英国で1914年に発明され、世界中で使われ、我が国に2200ものプラントがある旨説明し、喜んでもらえた。
10月17日に行われたシンポジウムでは、下水道関係研究者の発表はなかったが、青潮、合流式下水道など下水処理に関連する話題がけっこうあった。
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東京湾再生官民フォーラムのテント
水倶楽部の展示はイベントステージの隣 |