富津海岸見学会報告 2024/05/09
                        NPO21世紀水倶楽部   亀田泰武
 富津海岸見学会は昨年に続き2回目となる。昨年はじめて一人で富津海岸に行き、貝が沢山取れたので今年は見学会を企画した。天気が微妙で心配であったが前日の予報で雨が6時頃止むということであったので実施することに。朝家を出たらあいにく小雨で覚悟して出かけたら現地では幸い降っていなかった。ただ結構寒かった。潮干狩り場はJRで青堀駅から西に約5kmの富津岬の根元の北岸にある。新月の翌日で、干潮は11:37の−8cmと好条件であった。潮干狩り場の海岸は西の突堤から東の漁港突堤まで約680m。平日で天気予報が良くなかったせいか人出はまばら。見学会参加者は8名で、水倶楽部から6人。
  降りた浜は結構しっかりしていて、幅10cmくらいの風紋(風によって地表に形成される模様)ができていた。風紋は沖の方でも見られた。
潮干狩り場のはずれの浜に入ってすぐのところではアサリ、シオフキの稚貝が少し見られた。キサゴもけっこう。ここは貝殻が多く、定着にいいかも。タマシキゴカイの砂とぐろは見られなかった。
 平日で天気が良くなかったため人影がまばら  ネットを引いての獲物。キサゴが多かった。アサリ、ハゼ、あと不明の小魚。シオフキも。
少し沖に行くと、普通サイズのアサリやハマグリが見られるように。ハマグリが撒かれていると思われるところではハマグリが密に。
 もっと沖まで行くと砂トグロが見られるように。また、砂地が少し柔らかくなり足が少し沈むようになってきた。捕まえたガザミを見せてもらった。好戦的ではさみをいっぱいに広げてかまえる。大きいのにすぐ砂に潜ってしまう。8cm位のエビも見られた。
はさみを精一杯広げて威嚇するガザミ タマシキゴカイの砂トグロの隣に卵
 
 コアマモに植え付けられた アオリイカの卵 沖の仕切り網近く。砂トグロが結構多かった 
  潮干狩り場の先付近では、コアマモに植え付けられたアオリイカの卵があった。また6〜7cmサイズのアカニシ、ツメタガイやその卵も。またタマシキゴカイの砂トグロが密になった。その後潮干狩り場に戻り、ハマグリとアサリを収穫。
 家に帰って量ったところ,ハマグリ1.4kg、アサリ0.2kgであった。2kgまで持ち帰れる。アサリの貝殻模様

漁協のヒアリング
 事務所で漁協の方に来ていただき,話をうかがった。1976年くらいまではアサリが浜全体に定着して育っていた。岸から,アサリ、ハマグリ、アカニシの順で分布していた。地のアサリはその後だめになり、昨年くらいから取れだした。現在は定着はするが育つところが限られている。西の方は特に育たない。100m×200mの育ちが良さそうなところを仕切って育てる試みを始めた。地物のアサリは年を越すが外から持ってきたアサリは年を越さない。定着によかれとカキ殻を撒いたことがあったが効果は? アオサは良くないのでとるようにしている。コアマモの下はアサリがけっこういる。
岸近くの砂地が堅いのは耕しているからと思われる。
あまりいない地ハマグリは黒褐色の色合い。ここにはホンビノスガイはいない。ハマグリは移動するが,アサリは移動しない。。