木更津の干潟(盤州干潟)見学会報告 2024/05/23
                      NPO21世紀水倶楽部   亀田泰武
 木更津海岸干潟見学は今年で15回目となる。見学会の参加者は、総数2名でNPO水倶楽部からは1名。集合は5月23日(木)9:00木更津駅西口出口で、世話役の活き活き東京湾研究会の大野さんに送っていただいた。
当日は満月の日で、干潮は10:49の潮位が14cmと23:09の100cm。満潮は3:56の184cmと17:40の188cm。天気は曇り
 干潟に降り最初に目についたのが去年同様、砂のとぐろで、これはタマシキゴカイ(通称クロムシ)が吐き出した砂。
 調査は貝が撒かれていない干狩り場の東隣のところから始めた。沖の方へ移動しつつ掘って調べた。アサリ稚貝は数は非常に少ないが存在していた。シオフキ、バカガイも居ることはいた。沖の方では、キサゴ、アラムシロガイがアサリよりは多く存在していた。また、コアマモの原がが結構広がっていた。
 その後、潮干狩り場へ、最近ハマグリが撒かれたので、密度の高いところを探して結構お土産を得ることができた。あさり650g、ハマグリ1.15kgであった。

その後漁協の方に話をうかがうことができた。
 漁業が最も豊かだったのは1975年頃。(当時の付近のCODは4.5mg/l程度と思われる。現在は3mg/l程度。)製鉄所の埋め立てが1963年頃、市の埋め立て1967年頃で、以降漁獲が減ってきている。水揚げが少ないので若い漁業従事者がいない。
 現在広い干潟でアサリが育っていない。ただ2006年頃多く育ったことがある。最近、ホテル三日月の付近では育っているようで、小櫃川ないしホテル排水により育ちやすくなっているのかもしれない。
 木更津ではアサリは春から秋には湧いて育つが冬を越せない。北西の風浪で堤防の方に打ち寄せられていることもある。 そこでアサリ稚貝を港内の筏につるすことを10年くらい前から始め、春に干潟に戻している。港内筏のアサリは水温上昇で夏を越せない。
                                      ーアサリの芸術
 砂トグロが密集 岸近く  アサリ稚貝を養育する筏
 岸から500mくらいのところで採取したもの。キサゴとアサリ稚貝。珍しく少し大きなアサリも  コアマモの群生場所