NPO活動の主要テーマ八項目

会員の皆様は各テーマの活動を選択できます。主担当者に連絡してください。

主担当者への連絡には、メール添付で随時配布の会員名簿から拾ってください。

各会員提案のテーマもこの欄で取り上げます。連絡ください。

「活動テーマ」と
主担当者

活動内容と主旨

活動結果など(リンク先)

「みづなぐプロジェクト」

中山 勲
奥田早希子

使う水、飲む水だけでなく、流す水、つまりは水の「汚」の側面にも目を向けてもらい、水の循環というリレーの中に私たち一人ひとりがいるのだという気付きを与える活動です。
 キーワードは「つなぐ」。子供、主婦、OL、サラリーマン、店舗経営者など、様々な立場の方々に対して画一的なPRを行うのではなく、それぞれの関心に向けて訴えかける活動を展開します。
 汚水処理分野への意識の低さは、地方への財源移譲などを背景に事業予算の確保を難しくするだけでなく、汚泥等の資源循環の効率性の低下や、「担い手不足」の問題なども一層深刻化させる危険性があります。こうした課題の解消に向け、下水道など汚水処理の貢献度や、循環型社会の構築を見据えた「都市の動脈」(資源・エネルギーの生産および供給)としての機能など、様々な観点から魅力を伝えていきます。

「基礎知識の解説・普及」

亀田泰武

 当団体の普及活動として、HP、説明ボランテイア、出前講座などいろいろなものが考えられます。
 とりあえずの活動として、HP上の普及活動について、実施可能で、できるだけ利用可能な内容にすることを考え、2本の軸で進める予定です。HP内容について、ないものや概要版は新たに作りますが、できるだけ既存のHPにリンクすることを考えています。
 1,家庭排水とその処理いろいろ・・・・家庭排水がどんなもので、水環境とどう関わり合いを持つのかなどの興味を持った一般の方々を対象に、できるだけ客観的な知見を提供する。分かりやすいというのも大事です。
 2,下水道なんでも・・・・・図書館のように、下水道に関連して知りたいことがあればこのHPを手がかりにしてもらえるような広範囲にわたる内容とします。読者階層は下水道関係者だけでなく一般の方々まで考えます。
 普及活動実施のため、多数の人の共同作業が必要です。


家庭排水とその処理いろいろ

下水道なんでも

「合併浄化槽と下水道」

中川幸男

 「公共下水道の整備は、 ほぼ完了した。残った部分は合併浄化槽を設置する方が経済的である」という声があるが、これは正しい認識であろうか。
  現在の公共下水道の普及率(汚水管整備率)は、63.5
%(2001
年度末)であり、下水道未着手都市は969市町村もある。確かに大都市は第一段階の整備が終わりつつあるが、小規模地方都市である町村の相当部分が未整備のまま残されているのである。これは全国的に見て「ほぼ完了した」とは、言い難く、一層の整備促進が必要である。
   また、未着手市町村の整備は、合併浄化槽で整備することが、効果的で経済的であろうか。
 公共下水道と合併浄化槽は効果的に組み合わせて役割を分担すべきものである。行政区域全体を公共下水道で整備することは非効率となるため、周辺部は対象外である。同様に合併浄化槽で全体をカバーすることも非効率的で、管理面での問題もある。人口集中地区は公共下水道で整備し、周辺部は合併浄化槽で整備するのが基本的組み合わせである。
 公共下水道の反省すべき点は正すとともに、合併浄化槽に対する過剰な期待も改めなければならない。


問題点整理のための文章
公共下水道か合併浄化槽か?

「資源活用型下水道システム」

清水洽

ディスポーザ部会の発展的展開として、部会名称を変更し、より多くの会員の参加を募り、部会活動を拡大します。
受け入れる下水・バイオマス(直投DSP、除外基準見直しによる高濃度排水受入れ、神戸・黒部・珠洲・北広島などのバイオマス受入れ等々)を含めた新しい資源活用型下水道システムを提案します。
ディスポーザー論争・日本下水道新聞紙上

「ディスポーザー導入時の影響判定の考え方」 最終取りまとめについてH17.7.27国交省発表

都市の雨水排水のありかた

亀田泰武

 我が国の都市は河口の堆積地に成立したものが多いため、もともと排水がよくなく、昭和40年代まで、ちょっと雨が降ると水に浸かる地域がどの都市でもありました。これまで多額の建設費が投じられて大きなポンプ場や雨水管が整備され、今では少々の雨で水に浸かる地域は少なくなりました。
 しかしこのことにより、新たな問題が出てきています。それは市街地の高度利用によるものです。
  市街地が高度利用され、ちょっとした水でも行き場がなくなってしまっています。このため局所的な集中豪雨で大きな問題を引き起こします。その例が地下室への進入です。
 日本では水につかる危険性のある家屋の地下室は湿気もあることもあり、以前は作ってきませんでした。最近、浸水がなくなってきたため、ビルだけでなく個人住宅も地下室を設けるようになり、逃げ場がなくなった雨水が入ってしまうことが多くなっています。
 一方高度にネットワーク化されつつある都市は一つの機能がおかしくなるだけで全体に大きな影響を与えるようになっています。ジャストインタイムで活動している企業は、一つの物品の納入が遅れただけで、全体の生産が止まります。
 こういう都市を、どう自然災害に強くしていくべきでしょうか。
 雨水排水施設としては、都会にやすらぎをもたらす水辺を提供するという役割もあります。水路や湿地、池は、都市化の中で隅っこに追いやられてきました。水もきれいになりつある現在、都会の水辺をどう整備していくかも今後の大きな課題です。雨水の貯留浸透とも密接な関係があります。
 都市の雨水排水のありかたを検討し提案することは重要な課題です。

問題提起文
都市排水を総合的に活用するせせらぎ管理

「合流式の改善」

安藤 茂

 強い雨が降ると、大都市の大きな水路や河川には、未処理の下水が流れ込み、その水域の水を汚します。東京では流れ込んだ下水と一緒に人頭程の油脂の塊(ホワイトボール)が有明の海岸にいくつも漂着して話題になりました。未処理下水が流れ出るのは排除方式が合流式であるためです。この方式では汚水と雨水を一緒に集めますが総てを処理出来ませんので相当部分はそのまま排除してしまいます。歴史的経緯があってこの排除方式がとられたのですが、真に公共水域の水質保全を図ろうとすれば、この排除方式は何らかの格好で改善しなければ成りません。下水道の世界では大きな課題となっています。
「阪神タイガース日本一を逃す」の全文

 

「ITの活用」

深堀政喜

―ITと下水道の接点を探し下水道の可能性を無限に拡大します―
 政府のIT戦略本部は、平成13年1月に「e-Japan戦略」を決定し、5年以内に世界最先端のIT国家になる目標を掲げました。更に平成15年7月には、進展した基盤整備の利活用推進に重点を置いた「e-Japan戦略U」を決定しています。(IT戦略本部http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/index.html
 戦略Uでは「元気・安心・感動・便利」社会を築く具体的な方針を示していますが、下水道事業においてもIT活用の効果は計り知れません。具体的には次のようなメリットが考えられます。

 ・ 事業経営の改善⇒建設投資、維持管理費の節減(データベースの進化など)
 ・ 地球環境の保護⇒大気、水域、資源等の保全(管理の高度化など)
 ・ 地域社会の安全性向上⇒浸水等の防災対策(監視情報ネットワークなど)
 また、下水道の管きょ空間は情報ネットワーク施設としても極めて利用価値の高いものです。急速なブロードバンドの普及や、ユビキタス時代などIT社会をサポートする大きな力になります。
  「下水道にITを使う、ITに下水道を使う、何でもアイディア、そして実用化」を提案する活動です。

活動計画です。
さいたま水倶楽部

「水災害への備え」

望月倫也

 洪水、渇水等の水害は自然現象である降水の多少によるところが主だから、確率現象たる天災と位置づけられる。ところが災害宿命国の日本では、「天災は忘れられた頃やってくる(寺田寅彦)」といわれ、憂うべき災害への備えを怠ること、諦めの境地を常習としてきたのである。
 それでも、先人土木の技術者は為政者の心構えで、治水対策、渇水への備えに尽力してきたが、その結果、治利水へのある程度の満足度が得られ、まれにしか計画外のことが起きなくなると、一般国民は「備える」心構えを失ってしまったがごときである。
 災害対策はある意味で「保険」のようだ。失うものが大きければ、多くの備えをしなければ安心とはならない。生活大国を目指すのに、「そのとき暮らし」では適わないことを寅彦師同様に警鐘を鳴らしたい。
 また、水害は地形によるので、自己の対策が他者の害になってはならない、という「総合治水」の考えも広めたい。
問題提起文
脱ダムは保険の考えにあらず


安藤茂氏の原文(全文)

 阪神は惜しいところで日本一を逃し、フアンにとっては誠に残念な事でありました。名将監督は退いてしまいましたが選手の皆さんに奮起してもらって来期に期待しましょう。大阪・神戸での祝勝パレードは65万もの人出だそうで、近畿圏のタイガース優勝に懸ける執念は大変なものです。しかし、日本一を逃したお陰で道頓堀へのダイビングはなくなり結構な事と思います。もっとも秋も中盤となればでは水も冷たいし、気温も低いから忽ち風邪を引いてしまいますけれどね。

 道頓堀は大阪の代名詞と言えるくらい著名な水路ですが、都市化が進み、下水道などの都市施設が整備されて水質汚濁が目立つ様になってしまったことは皮肉な話です。大阪市は道頓堀にある30近くの雨水分流堰を急遽2〜3に減らし、残りは遮集して一時貯留し、降雨が終わってから処理場に送る様にするそうです。ですからまもなく清澄な道頓堀が戻ってくるでしょう。近畿圏の景気が一日も早く回復し、活性化した経済の下、水面に写った青い灯、赤い灯をめがけて、飛び込んでも衛生的には問題のない水路となる様祈念しています。 

 合流改善については国土交通省もこれから本腰を入れて施策を講じて行くようです。10月に発表された社会資本整備重点計画でも合流改善が取り上げられ、アウトカムとして現在15%の整備水準を平成19年度末には40%に引き上げる事がうたわれています。また、これに呼応してSPIRIT21で開発・評価を終えた改善技術メニューがいくつか示されています。 

 改善の方法としては、大阪市の様に雨天時下水を出来るだけ遮集して既設処理場で処理する方法をはじめ、分流堰(オンサイト)で夾雑物ゴミをとったり、高速凝集沈殿処理したり、消毒をしたりする等、いろいろな対応策が考えられています。しかしまだ決め手となるような方法は現れていません。当面は地域の実情に応じてもっとも良い方法を選んで対策を講じていく事となります。 

  対策をとるに当たっては、改善目標、つまりどこまで汚濁負荷、汚染量をカットしたら良いのかを定める必要もあります。平成13年に設置された「合流式下水道改善対策委員会」は@汚濁負荷量を分流式と同程度に削減、A未処理下水の放流回数を半減、B夾雑物の流出を防止 する対策をおおむね10年以内に達成することを提言しています。 

 また新たに改正された下水道施行令では構造上の基準、放流水質基準が規定されました。前者については@雨水の影響が大きくないときには雨水吐きから下水が訪中しない措置、Aスクリーンの設置により夾雑物の流出を最小限とする措置が規定されました。後者については吐き口から流出する放流水の平均的BOD濃度を40mg /l以下とすることが規定されています。 

 このように合流改善対策は着実にいろいろな手が打たれていますが、道頓堀や海水浴場に関係が深い大腸菌群数等ついては未提言で、皆のコンセンサスが得られているとは限りません。一つの課題です。この辺についても、皆さんの考えを是非寄せていただきたいと思います。 

 合流改善コーナーを設けてから大分時間が経ちましたが、まだ皆さんからの提言や意見はほとんど寄せられておりません。中央や地方官庁の動きは動きとして、非当事者の岡目八目的な意見や提言でも構いません、皆さんの投稿をお待ちしています。 

 このコーナーでの討議に参加する際、考え方を整理する意味で、コーナー担当の安藤が、討議項目(ジャンル)を別紙の様に整理してみました。この中のどの部分でもいいと思います。皆さんの考えていることをメモにして是非投稿して下さい。

 私はと言えば、先にも触れた大腸菌群数の放流基準のあり方に疑問と言うか、興味が有り、どのような経緯で基準が決まったのか目下調査中です。結果がでたら、整理してこのコーナーに乗せたいと思います。